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【WEB版 週刊『家紋』】 第6号
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「竹に雀紋」

(上杉笹)

(伊達笹)
【誰の家紋?】
上杉謙信、伊達政宗
【由来】
竹に雀紋といえば、戦国時代を代表する上杉、伊達両家の家紋です。
この家紋については熱く語りたいと思います。
といっても参考文献をまとめるだけではありますが…
さて、この竹に雀の紋ですが、大元は勧修寺(かしゅうじ)家という、藤原北
家の一族の家紋です。
鎌倉はじめには使用されていました。
元々は公家の家紋という訳です。
この勧修寺家の末裔でもある一族が、丹波国(京都北部)天田郡上杉庄を領し
て上杉の姓を名乗ります(もちろん、家紋は竹に雀のままです)。
*ただ、勧修寺家の家紋は上杉家や伊達家の家紋とはちょっと形が違います。
(画像は用意できませんでした)
そして、この上杉家が関東管領として赴任し、戦国時代小田原の北条氏に圧迫
され、関東から追い出されてしまいます。
その際に、元々は上杉家の守護代として越後を治めていた長尾景虎(家紋は巴
九曜紋)に上杉の姓と関東管領の職を譲り、その後この長尾景虎は謙信と号し、
上杉謙信になったのは有名なお話ですよね。
だから、謙信公のもともとの姓は長尾であり、家紋は巴九曜です。
「巴九曜紋(長尾家)」

上杉姓を譲り受けた際に当然その家紋まで受け継いでいる訳です。
それが、上杉笹になります。
さて、ここで問題です。
伊達家本来の家紋は何でしょう?
といわれても、私も知らなかったくらいなので難しいと思いますが、答えは竪
三つ引き両です。
一般的に足利家の二引き両や新田一つ引きのように、横に描かれるのが一般的
な引き両紋の中でたてになっているのも珍しいです。
「二つ引き両(足利氏)」

「竪三つ引き両(伊達家)」

ということで、竪三つ引き両紋が家紋である伊達氏がなぜ、上杉氏(勧修寺氏)
の家紋である「竹に雀紋」を持つようになったかというと、それは伊達政宗の
ひいおじいさん稙宗のときに上杉家から嫁をもらい、その際に家紋も譲り受け
たようです。
藤原氏一門で、関東管領でもある上杉家の紋を使えることは伊達家にとっても
家名が上がる効果があったのでしょうか、以後この竹に雀の紋を多用するよう
になり、政宗に関しては本来の家紋よりもこちらの紋を積極的に使用したよう
です。
ところで、上杉氏、伊達氏ともども勧修寺氏の家紋を譲り受けたのは同じです
が、紋章学上では、伊達氏の家紋は重要な役割を果たしているそうです。
それを箇条書きに書くと、
1.古形を保ったリアルな形である
2.左右対称ではない(笹の葉が右がやや大きい、竹丸が頂点で入り組んでい
る、雌雄二羽の口が開口と閉口になっている)
3.露という笹の葉に黒点がある
家紋は江戸時代に入り洗練されていくと、元の形をデフォルメしていき、より
美しく左右対称になるように描かれていきますが、この伊達家の家紋はその古
代の家紋の姿をそのまま残しているから非常に貴重なのだそうです。
一方上杉家の家紋は、もともと竹輪だった紋をただの輪にし、雀の姿もデフォ
ルメされています。
政宗公に関しては、この黒点、露に針の穴を通してニセモノの区別を見分けた
とも言われています。
【読者の家紋】
ここでは読者の皆さんの家の家紋をご紹介していきます。
・丸に蔦紋(三浦さんちの家紋)

蔦紋は生命力が強く、他にからみつき、木でも建物でもつたわってどんどんは
びこることから非常に縁起のいい家紋と言われています。
また、形がシンプルで描きやすいこともあり、庶民からも愛された家紋で、上
は将軍家から花街でも使われました。
特に八代将軍吉宗は、徳川家の子孫が繁栄するように替紋としてこの「蔦紋」
を使用していたようです。
さて、蔦紋で有名な戦国大名は「藤堂家」です。
藤堂高虎は最初、浅井氏に仕え、浅井氏滅亡後織田信澄、羽柴秀長、さらに秀
吉に仕え、伊予板島城主八万余石になり、関が原の合戦では徳川家康に組みし、
伊予半国二十万石を領した。のちに伊勢国津に転封となり、最終的には30万
石の大名になる。
まさに世渡り上手の人物であり、才覚は並外れたものがあったのでしょう。
次に有名なのが松平氏です。
松平氏は将軍家徳川氏のもともとの姓ですが、全てが徳川氏を名乗ったわけで
はなく、分家はそのまま松平氏を名乗っていました。
もちろん、家紋は三つ葉葵です。
しかし、本家でもあり主家でもある徳川氏に遠慮し、三つ葉葵をやめ、蔦紋に
替えた家もあったそうです。
デザインが素朴で美しい蔦紋は庶民に愛され、その種類も100種類を越えるほ
どです。
子孫繁栄、幸運を掴み取るなど縁起のいい蔦紋。
三浦さんの一家にも家紋にあやかり幸運が一杯からまればいいですね!
<参考文献>
*家紋大図鑑 秋田書店 監修:樋口清之 著者:丹羽基二
*家紋逸話辞典 立風書店 丹羽基二